アジア人差別「チンチョン」を受けても怒ってはダメ。差別用語発生の原因と対策。

人生ではじめてアジア人差別を受ける。

シエラレオネ共和国で活動をはじめて2年がたちました。下里夢美です。

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アジア人差別用語:チンチョンチャンとは何か。

西アフリカや中東地域で得に目立つ、アジア人を総評して差別する言葉「チンチョンチャン」。私たちの認識は、アジア人を総称して、中国語を馬鹿にした意味。逆をいうなれば「ブラックモンキー」と一緒です。欧米人や日本人で、アフリカを旅したり、自国で黒人を見かけたりしても、まさかそんな言葉を投げかける人はいないと思います。

アフリカに住む彼らは、いつどんなときこの言葉を使うのか?どうして挨拶の前に、この言葉が出てきてしまうのか?という本記事では、徹底的に「チンチョンチャン」を科学し、考察していきたいと思います。

本記事は、シエラレオネで人生ではじめてアジア人種差別を受けたリライト記事です。当時はただただショックで怒ってたので、いろいろ文句を言っていましたが、ここで現地で差別用語が連発する発生要因と、社会環境、私たちにできる対策について下記にまとめることとします。

チンチョンが発生する3つのパターン

西アフリカに来る前から、いろいろな国を旅しているとよく「チャイナ~」と言われることがありました。外国人がみんな同じ顔に見えるのと同じように、こっちの人からしてみれば、アジア人はみんな大国チャイニーズになるわけですね。

で、それはそれでいい。別に、日本や韓国を知っていて「チャイナ!」や「ニーハオ!」って話しかけてくれるのは良い。でも中国語を馬鹿にした言葉「チンチョン」と言われると、まぁこっちからしたらけっこう腹立ちますよね。笑

彼らはたいてい、私たちに挨拶の言葉を投げる前に、心で思った言葉が出てきてしまうようです。「ヘイ!チンチョン!」と。そしてそれが特に、西アフリカの中でもダントツでシエラレオネでよく言われるので、謎でした。

それは、挨拶なのか?ただ単に馬鹿にしているのか?

実は、単純に腹を立てる前に、彼らがチンチョンチャンというときには、いろいろなパターンと思惑があるということを知っておくと、もっと彼らと距離を縮めることができるようになることがわかりました。

では、どういうときに「チンチョン」と言われるかというと3パターンあるので紹介します。

1.子どもが登下校中に、いかにも馬鹿にして「ははは~あの人チンチョンだ!」って言ってくるパターン。

これが一番悪質なパターンですね。笑

登下校中に外を歩こうものなら1日に必ず3回は言われます。というか、子どもは午前か午後の半日しか学校へ行かず、その後は仕事に行ったり、宿題も出ないので、その時点で問題なのですが。

で、まあ明らかに馬鹿にして逃げたあとに、遠くからもう一回言ってきたり、ニヤニヤした感じです。その時の対処をどうするかというと、たいてい周りの大人が起こって懲らしめられています。(アフリカに根強く残る、体罰というやつで…!)

そんなに怒る前に、最初から授業かなんかで、その言葉を言ってはいけない、みたいに教育してくれないものなんだろうか…。と思います。笑

2.街の中心地を歩いていると大人たちが馬鹿にしながらも興味津々で「チンチョン!」って言ってくるパターン

街を一人で歩いていると、「これ買わない?」「ヘーイチャイナ!ニーハオ!」「チンチョン!」と必ずちょっと買い物にいっただけでも50回くらいは声をかけられます。最初は「私は中国に行ったこともないし、日本人だ。」といちいち説明していましたが、彼らのコミュニケーション能力のポテンシャルは日本人よりはるかに高度なので、いちいち話しかけられた一人ひとりに説明するのもだんだんめんどくさくなります。

こういうパターンの時彼らはどんな感情かというと、ちょっと馬鹿にしつつも、「あわよくばなんか買ってほしい」「珍しいからちょっと話してみたい」という気持ちがみてとれます。

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3.子供も大人も意味が分かってなくて、挨拶がわりの「チンチョン」パターン

本当にどういう意味か知らなくて、挨拶だと思って、「仲良くなろうよ!」という意図で使っているパータンが圧倒的に多いと思います。

試しに「ニーハオ!」という挨拶をすべて(ニーハオってどういう意味かワタシシリマセーン)と無視して歩いていたら、近くの他の人が「おい、あいつは日本人なんだから失礼だぞ」って言ってくれたり、そう聞こえるようになりました。

逆にニーハオに挨拶しないで無視すると、なんであの時無視したんだ?と怒って抗議しにくる人も。事情を説明するとわかってくれるのですが、彼らに悪気はなく、「チンチョン」の意味も、「知らなかったよ!そういう挨拶だと思ってた!」と言われることもあります。



日本人も江戸時代とか大昔は、外国人みたら「ガイジンサン!」とついつい口に出してしまっていたと思います。クラスに黒人の転校生がいたらイジメにあうなんて今でもよく耳にします。今でも電車に黒人が乗っていたら彼らの隣には座りにくいな…など、差別はなくても区別はあります。

彼らからしたら単純に普段みたことがない人種が歩いていることが、ただ不思議なようです。

まとめ~2つの主な原因と対策~

というわけで、明らかにバカにした感じで言われたり、私が怒っているのをみてゲラゲラ笑ったりしている人がいると、近所の人や、プロジェクトを一緒に実行しているオーガナイザーたちが一緒に怒ってくれたりします。

彼らがチンチョンというシチュエーションには、様々あることがわかったのですが、総じてこれらがなぜ得にシエラレオネ共和国で発生してしまうかというと、教育インフラの未整備と、シエラレオネが国際社会に対していかに閉鎖的な空間であるということの2点があげられるかと思います。

WHOの発表によると、シエラレオネ共和国において貧困ライン以下で生活している人々は7割以上いると言われています。

また、シエラレオネ共和国唯一の国際空港:ルンギ国際空港は、世界で一番不憫な国際空港と言われていて、旅行客も西アフリカの中でもダントツで少ない。彼らが旅行客に対して、気軽になんの考えもなく「チンチョン」と言ってしまうことは、外国人慣れしていない彼らならではの要因だと思います。

 

以上の点から、アフリカの人々がいまだに差別用語を口走ってしまうのは、しょうがないと言えばしょうがないこと。いちいち怒っているのも面倒で、疲れるだけです。

どういう意図で言ったかその都度質問して、回答を記録して、「貧困ライン以下で暮らす人々の教育リテラシー」とかいうテーマで、研究対象にでもしてしまいましょう。

 

以上

 

アラジ代表

下里夢美

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下里 夢美
下里夢美(27歳)月間12万PV「下里夢美オフィシャルブログ」を執筆。NPO法人アラジ代表理事。「世界で一番命の短い国」シエラレオネで3つの貧困削減プロジェクトと日本人ゲストハウス「CHAMELEON」の運営に取り組む。現地法人Africa Lion.Ltd 代表取締役。「日本最大のアフリカに挑戦する女性のためのコミュニティ・アフリカ女子部」部長。2014年3月より活動をはじめ、2017年7月にNPO法人化。※インタビュー・講演のご依頼は「shimosato@alazi.org」にて!現在第1子となる息子君を妊娠中。2019年3月出産予定。
yumemi

下里夢美(27歳)月間12万PV「下里夢美オフィシャルブログ」を執筆。NPO法人アラジ代表理事。「世界で一番命の短い国」シエラレオネで3つの貧困削減プロジェクトと日本人ゲストハウス「CHAMELEON」の運営に取り組む。現地法人Africa Lion.Ltd 代表取締役。「日本最大のアフリカに挑戦する女性のためのコミュニティ・アフリカ女子部」部長。2014年3月より活動をはじめ、2017年7月にNPO法人化。※インタビュー・講演のご依頼は「shimosato@alazi.org」にて!現在第1子となる息子君を妊娠中。2019年3月出産予定。